【映画で観る障害】ポーリーヌ【高齢の4姉妹の物語】

こんにちは、かまぼこです。

今回の映画は、2001年ベルギー・フランス・オランダ合作の「ポーリーヌ」です。

知的障害がある次女を中心に、人生の終盤に差し掛かった高齢の4姉妹の物語です。

つまり、高齢のきょうだい児問題ですね。

美しい映像とクラシック音楽の中で、ユーモアを交えながら、それぞれの人生に向き合います。

障害のあるなしに関わらず、みな平等に訪れる死。

長女の死が、残された姉妹にとっても大きく影響します。

人生の終盤に、自分は何を望み、そして何が一番大事なのか。

重たいはずのテーマなのですが、美しく軽やかに進んでいく不思議な映画です。

知的障害のある次女は、見た目はおばあちゃんですが、心はまるで少女のようです。

邦題は”ポーリーヌ”ですが、原題は、”ポーリーヌ & ポーレット”。

つまり、次女ポーリーヌと三女ポーレットが主人公です。

また、ベルギーの公用語は、オランダ語、フランス語、ドイツ語だそうです。

日本人からしたら何ともややこしいですが、知的障害を超えて、言語での意思疎通の難しさをユーモアに表現しています。

かまぼこ
かまぼこ

テーマは重いですが悲壮感はなく、美しい映画です。

登場人物

ポーリーヌ(ドラ・ファン・デル・フルーン)

四姉妹の次女。

知的障害を持つ66歳の女性。

ベルギー、ゲント近郊のロクリスティで、姉のマルタと一緒に生活をしている。

ポーレット(アン・ペーテルセン)

四姉妹の三女。

オペレッタ(喜歌劇)に出演する傍ら、洋品店を営んでいる。

セシール(ローズマリー・ベルグマンス)

四姉妹の四女。

ブリュッセルでフランス人の恋人アルベールと一緒に暮らしている。

マルタ(ジュリアンヌ・デ・ブロイン)

四姉妹の長女。

ポーリーヌの世話をしながら一緒に生活をしている。

アルベール(イドビグ・ステファーヌ)

セシールの恋人。

フランス語を話し、オランダ語が分からない。

美術館巡りが趣味。

あらすじ(ネタバレあり)

かまぼこ
かまぼこ

ネタバレありますよ~!

朝、カーテンを開け、ポーリーヌを起こすマルタ。

ポーリーヌのベッドの脇には、花に水やりをするジョーロが置いてある。

ポーリーヌは起きてベッドに腰かけ、スリッパを履いてジョーロも持つと、ベッドから立ち上がる。

庭に植えてある花に、歌を歌いながら水やりをするポーリーヌ。

マルタが庭にいるポーリーヌに「朝食の時間ですよ。」と声を掛ける。

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朝食の時間。

マルタ「ジャム?それともチョコ?」

ポーリーヌ「チョコ・・・ジャム!」

マルタがビンからジャムを出し、ポーリーヌのパンに塗ってあげている。

ポーリーヌがパンを一口食べると、「花に水をあげる。」と言って席を立つ。

マルタが「その前に肉を買ってきてほしい。」とポーリーヌにお使いを頼む。

マルタがお使いの品をメモに書いている。

ポーリーヌがふと自分の靴を見ると、靴ひもがほどけている。

ポーリーヌ「マルタ、靴のひもが!」

マルタは、屈んでポーリーヌの靴ひもを結びなおしてあげる。

「真っ直ぐ帰ってくるのよ」と言ってお使いのメモをポーリーヌに渡す。

ポーリーヌはオウム返しに「まっすぐ帰る」と言いながら、お使いに出かける。

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ポーレットの洋品店の前に立ち、ショーウィンドウから中を覗き込むポーリーヌ。

店の中は、赤やピンクの生地・ドレス・花が華やかに飾ってあり、ポーリーヌは嬉しそうに眺める。

店の2階を見上げながら「ポレット!」と大きな声で呼ぶポーリーヌ。

ポーレットは、華やかな装飾の寝室で化粧をしていたが、ポーリーヌの声を聞くと大きな溜息をつく。

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お肉屋さんにて。

ポーリーヌは店の女性に財布を渡す。

店の女性は、慣れたように財布からメモを出し、注文を確認し準備する。

ポーリーヌは、カバンからポーレットの写真が載った新聞の切り抜きを出す。

店の女性に、ポーレットが出演するオペレッタ(喜歌劇)の写真だと紹介する。

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お肉屋さんの帰りに、またポーレットの店を覗き込むポーリーヌ。

店の中では、接客をするポーレット。

店の中へ入っていくポーリーヌ。

店にマルタから電話がある。

ポーレットは、ポーリーヌが店に来ると迷惑だと言い、マルタに注意する。

接客しながら、商品を包装紙でラッピングをするポーレット。

赤いバラが印刷された、きれいな包装紙を嬉しそうに眺めるポーリーヌ。

ポーリーヌは、ポーレットに近づいて行く。

ポーリーヌ「紙をもらっていい?」

ポーレット「今、忙しいんだからジャマしないでね。」

ポーリーヌ「アルバムに貼りたいの。」

仕方なくポーレットは、包装紙を少しポーリーヌに分けてあげる。

そして、早くマルタのもとへ帰るように促す。

ポーリーヌは満足して、包装紙をもらうと「ありがとう」と言って帰っていく。

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マルタの家。

ナイフとフォークを決まった位置に置くポーリーヌ。

ナイフとフォークの間にアルバムを広げ、包装紙を嬉しそうにマルタに見せる。

アルバムには、花の写真の切り抜きが貼ってある。

マルタ「店には行くなと何度も言ったのに。」

ポーリーヌ「ポレットは、私の妹。」

マルタ「私だって、あんたの姉。ここが、あんたの家よ。」

包装紙をちぎって、アルバムに貼っていくポーリーヌ。

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ポーレットの店にて。

ポーリーヌが慌てて入って来る。

ポーレットは、うんざりした顔をする。

ポーリーヌ「大変だよ!来て!」

ポーレット「ダメよ、行けないわ!今、忙しいの。」

ポーリーヌ「カップが割れたの!マルタが寝てる、床で!」

それを聞いて、慌てるポーレット。

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マルタの家にて。

割れたカップを拾うポーリーヌ。

床に倒れているマルタ。

ソファに座り、悲しみに打ちひしがれているポーレット。

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マルタを載せた車が去っていく。

ポーレットが葬儀の打ち合わせをしている。

タクシーで四女のセシールが来る。

葬儀の打ち合わせが終わり、ポーレットが席を立つと、ポーリーヌは自分の席を取り返すように急いでポーレットが座っていた椅子に座る。

セシールは、ポーリーヌとの久しぶりの再会を喜ぶ。

ポーリーヌの反応を心配するセシールは、ポーレットに確認する。

ポーレット「(ポーリーヌは)わかってないわ。母さんの時と同じ。」

ポーリーヌ「母さんは、ベッドで死んだの。」

ポーリーヌの今後を話し合おうとするセシール。

ポーリーヌはポーレットの店が気に入っている。

セシールは、ポーレットの店に泊めたらと提案するが、オペレッタの稽古が毎晩あるからダメだとポーレットは断る。

葬式が済むまでは、セシールはマルタの家に泊まるそうなので、その間は、セシールが面倒をみることになった。

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夜、ベッドでアルバムに貼ってあるポーレットの写真を見ながらポーレットに思いを寄せるポーリーヌ。

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朝、セシールがポーリーヌの朝食の準備をしてくれている。

セシールがポーリーヌのいつもの席に座っていることが気に入らず、席を替わってもらうポーリーヌ。

ポーリーヌ「マルタは車に乗って行っちゃった。あんたの車は?」

セシール「私が乗ってきたのはタクシーよ。タクシーに乗れば好きな所に行けるわ。」

ポーリーヌ「ポレットのところ。」

セシール「行き先を伝えれば行けるわよ。」

ポーリーヌ「ポレット!」

そのまま出かけようとするポーリーヌだが、セシールに今は留守だと止められる。

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葬式のお知らせを準備する三姉妹。

封筒に手紙を入れ、宛名を書き、切手を貼っている。

ポーレット「マルタの家が売れたら、海辺のアパートに引っ越したいわ。リゾート地で暮らすの。」

セシール「私はスペインに行くつもり。アルベールと。」

ポーレット「アルベールって誰?」

セシール「言わなかった?ブリュッセルにいるフランス人よ。いい人なの。」

ポーレット「家族が死んだばかりなのに男と旅行を?」

セシール「姉さんだってオペレッタに夢中でしょ。」

ポーレット「遊びじゃないのよ。もうすぐ公演だもの、成功させなきゃ。」

ポーリーヌが拳で切手をドンッと貼る。

セシール「ポーリーヌをどうしても施設に?姉さんと暮らすほうが幸せよ。」

ポーレット「施設は牢獄じゃないわ。偏見を持たないで、職員はすごく親切よ。私の所より、ずっといいわよ。いっそ、あんたが引き取ったらどうなの?」

ポーリーヌが、また拳で切手をドンッと貼る。

ポーレット「静かに!叩かないで。」

セシール「アルベールが反対するわ。」

ポーレット「じゃ、施設に入れるしかないわね。」

ポーリーヌが、またまた拳で切手をドンッと貼る。

ポーレット「やめてったら!!」

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葬式後のレストランにて。

ポーレット「マルタが、私が死んだ時はこの店で会食をって。」

ポーリーヌの今後を心配する参列者。

ポーリーヌ「ポレットのお店に行く。」

参列者「引き取ったら?ポーリーヌはあなたを慕っているわ。」

ポーレット「口を出さないで!」

ポーリーヌ「ポレットと暮らしたい。」

マルタの遺言を預かっている公証人があいさつに来る。

セシール「明日伺います。私はすぐ発つので。」

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公証人がマルタの遺言を読み上げている。

公証人「三人の姉妹が仲良くするよう望みます。この遺言者に書いたことを必ず守ってください。よろしく。 マルタ・ドゥクレルク 1999年7月13日 」

ポーレット「正式な遺言書じゃないわ。無効なのでは?ただの手紙でしょ?」

公証人「公証人の私に託された文書だから効力がある。正式な遺言書ですよ。」

ポーレット「私、またはセシールがポーリーヌの世話を?」

公証人「マルタの財産は三等分されて姉妹に贈られる。ただし条件つきです。二人のどちらかがポーリーヌを引き取って面倒をみること。」

ポーレット「でも私たち施設に預けるつもりなんです。」

セシール「でも!」

ポーレット「仕方ないでしょ。あんたが引き取る気がないんだから。」

セシール「あら、姉さんだって!」

ポーレット「施設に入れるわ。そうするのが一番よ。」

公証人「ご自由に、施設でも構わない。要するにマルタの望みは、ポーリーヌが手厚く世話されて、幸せに暮らすこと。施設でも可能だ。その場合、遺産は全部ポーリーヌのものに。」

ポーリーヌ「わかんない!」

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ポーレットのお店。

葬儀が終わり、ポーリーヌとポーレットが戻ってくる。

ポーリーヌは嬉しそうにしている。

ポーリーヌ「私、ここに住むの?」

ポーレット「そうよ、しばらくはここにね。言っておくけど、店に置いてある物には触らないでね、いい?」

ポーリーヌ「うん。」

ポーレット「お客さんがいる時は、店に来たらダメよ。」

ポーリーヌ「うん。」

ポーレット「笑わないで、私は本気で言ってるんだからね。」

早速、お気に入りのバラ柄の包装紙を持っていくポーリーヌ。

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色とりどりの花々に、いつものようにジョーロで水をあげているポーリーヌ。

ポーリーヌのアルバムは花柄で埋め尽くされている。

ポーレットがお店で接客する傍らに、ポーリーヌも嬉しそうにアルバムを広げて接客の手伝いをしている。

ポーレットが化粧台で香水をつける様子を嬉しそうに眺めるポーリーヌ。

花に水をあげたお礼にワッフルやジュースをもらい、堪能するポーリーヌ。

ポーレットのお店の花柄のシャツをもらい、嬉しそうに花に水をあげるポーリーヌ。

ポーリーヌの幸せな日々が過ぎていく。

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ポーレットの店で、花柄のシャツを着てポーレットの横で接客の手伝いをするポーリーヌ。

お客さんが帰っていくとポーレットは、険しい顔でポーリーヌに「店に来ちゃだめよ」と言う。

ポーレットがポーリーヌにお金を渡して、お遣いを頼む。

ポーレット「シチューのパイ包みを買ってきて。それからステーキもね。100フランよ。」

ポーリーヌ「靴のひもが!」

ポーレット「結べないの?そんなに低く屈めないわ。」

前はマルタに靴ひもを結んでもらっていたが、ポーレットは体が大きくて屈めない。

ポーレットは脚立を出してきて「ここに乗りなさい。」とポーリーヌに言う。

ポーレットが靴ひもを結ぶと「今日はオペレッタの初日だから、すぐ戻ってね。」と言ってポーリーヌを送り出す。

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お肉屋さんにて。

ポーリーヌ「パイ包み ステーキ。」

店の女性「メモはないの?」

ポーリーヌ「パイ包みのステーキ。ポレットは、初日。」

店の女性「ステーキをパイで包んだりしないわよ。」

ポーリーヌ「ポレットが作る。」

店の女性は腑に落ちない様子で、とりあえずステーキを準備している。

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ポーレットの家にて夕食を摂っている2人。

ポーレットは無言で、大きなステーキとパンを食べている。

ポーリーヌ「切って!マルタみたいに。」

ポーレットが飽きれた様子で、ポーリーヌのステーキを切ってあげる。

ポーリーヌ「出かける?」

ポーレット「言ったでしょ。オペレッタの初日よ。」

ポーリーヌ「私も一緒に行く。」

ポーレット「ここで留守番してなさい。誰かが来ても開けちゃダメよ。」

ポーリーヌ「一緒に!」

ポーレット「ダメだって言ったでしょ!食べて、早く帰るから。」

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ポーレットが車に乗ってオペレッタに出演するために、出かけていく。

ポーリーヌは、店の中からその様子を確認すると、いつものポーレットをマネして、バラ柄の包装紙を出して商品を包む。

ポーレットのように上手に包むことはできないが、それでも満足するポーリーヌ。

次にポーレットの寝室へ行き、化粧台に置いてある香水を自分に吹きかける。

眠れないポーリーヌ。

ポーレットが帰宅し、ポーリーヌの寝室に行き小声で「もう寝た?」と聞く。

ポーリーヌは、寝たフリをして返事をしない。

ポーレットが寝室のドアを閉めると、ポーリーヌは安心して笑う。

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朝食の時間。

ポーリーヌがパンを袋から出し、ポーレットを見て待っている。

ポーレット「何を待っているの?食べたら?」

ポーリーヌ「手伝って。」

ポーレット「教えるからやってみなさい。」

ポーレットはポーリーヌの手を持ち、バターやジャムの塗り方を教えてあげる。

パンを半分に折って、真ん中をナイフで切る。

ポーレットがポーリーヌの香水の匂いに気が付く。

ポーレット「私の香水を使ったわね。寝室には入らないでよ。いい、約束は守って。」

また、ポーレットがポーリーヌにお遣いを頼む。

ポーリーヌが間違えないように、買い物の内容をメモに書くポーレット。

ポーリーヌ「オペレッタに行きたい。」

ポーレット「いい子なら連れていく。」

ポーリーヌ「いい子よ。」

ポーレット「それなら、まず買い物に行って。」

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お肉屋さんにて。

ポーリーヌ「ソーセージ、サミリ。」

店の女性「今、何と?」

ポーリーヌ「サミリ。」

店の女性「サラミ。本当に?」

ポーリーヌは、ポーレットが書いてくれたメモを差し出す。

店の女性はメモを確認し、商品を準備する。

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ポーレットの家。

お遣いから戻ってきたポーリーヌ。

ポーレットが接客する声が聞こえる。

ポーリーヌは、そっとポーレットを覗く。

ポーリーヌ「私、いい子でしょ?」

ポーレットはそれを聞き、少し微笑む。

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夜、ポーレットの家にて。

ポーリーヌ「(オペレッタに)連れて行ってくれる?」

ポーレット「ええ、いいわよ。」

喜ぶポーリーヌ。

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オペレッタに向かう車の中。

ポーレットが運転し、ポーリーヌは助手席に座っている。

車の中にある木の形をした芳香剤が気になるポーリーヌ。

ポーリーヌ「木!」

ポーレット「触らないで。」

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オペレッタの会場。

皆が舞台の準備をしている。

ポーレットはポーリーヌを観客席に案内する。

ポーレットが舞台でリハーサルをしている姿を微笑みながら眺めるポーリーヌ。

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オペレッタ本番前の控室。

ポーレットが衣装のドレスを身に着け、化粧をして準備をしている。

ポーリーヌ「ここ(ドレスの後ろのファスナー)が開いている。」

ポーレット「閉まらないのよ。さあ、座って。」

控室から出ようとするポーレット。

それを見て立ち上がるポーリーヌ。

ポーレット「ダメよ。大人しくここで待ってなさい。私の声が聞こえるわよ。あのスピーカーからね。そこに座っていなさい。」

ポーリーヌは、再び椅子に座る。

スピーカーからポーレットの声が聞こえる。

ポーレット「ポーリーヌ、聞こえる?舞台の上にマイクがあるの。だからセリフも歌も聞こえるわ。そこに座っててね。動かないでよ。わかった?」

マイクに向かって話しかけるポーレットを不思議そうに見る舞台関係者達。

ポーリーヌ「うん!」

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オペレッタが始まる。

スピーカーから聞こえてくる歌声。

ポーレットの歌声が聞こえてくると微笑むポーリーヌ。

ふと自分の靴を見るポーリーヌ。

靴ひもがほどけているのを見てポーリーヌが立ち上がり、控室から出ていく。

舞台にいるポーレットは舞台袖にいるポーリーヌに気が付く。

ポーレットは必死に目で舞台に出てこないように合図するが、ポーリーヌは舞台に出てきてしまった。

観客は、その様子に笑い出してしまう始末。

ポーリーヌ「ポレットは妹!」

ポーレットは、怒りを抑えている。

舞台全体が爆笑となってしまった。

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セシールの家に向かう車の中。

ポーレットが運転をし、ポーリーヌが助手席に座っている。

渋滞でクラクションが鳴り響いている。

クラクションの音に驚き耳を塞ぐポーリーヌ。

イライラしているポーレット。

ポーレット「私の手には負えないわ。やっぱり一緒に暮らすのはムリよ。セシールに引き取ってもらうわ。ねえ、聞いているの?」

耳を塞いで外を見ているポーリーヌ。

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セシールの家。

ポーレット「あんたの番よ!」

セシール「来る前に電話ぐらいしてよ。」

ポーレット「電話したら、あんたは男と逃げるでしょ?私にだって自分の人生を楽しむ権利があるわ。」

セシール「姉さんが面倒みるはずじゃ?」

ポーレット「なぜ私だけが犠牲に?あんたが引き取って。」

セシール「困るわ、彼がいるのに。」

ポーレット「じゃあ言うけど、私にだって店があるのよ。あんたが拒むなら、ポーリーヌは施設に入れるわ。私の所はムリよ。」

セシール「でも遺言書は?」

ポーレット「遺言書には、”姉妹の一人が面倒をみる”と。あんたにも義務があるのよ。」

セシール「こんな狭い所に、どうやって?」

ポーレット「私の知ったことじゃないわ。今夜電話するわ。」

そう言ってポーレットはポーリーヌを置いて帰ってしまった。

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夜、セシールの家。

セシールとアルベールがソファに座ってテレビを見ている。

そこへポーリーヌがパジャマ姿でやってくる。

ポーリーヌ「疲れた。」

セシールがアルベールに、ポーリーヌがもう寝たいと言っているので、向こうの部屋に行きましょうと言う。

アルベールはテレビに夢中で、もう少しと言ってソファから移動しようとしない。

セシールは「すぐに終わるから。」とポーリーヌに言う。

そのまま立っているポーリーヌ。

仕方なくセシールは、ポーリーヌの寝具を準備をする。

アルベールはテレビを見ながら、ソファから別の椅子に移動する。

セシールは毛布と枕を出し、ソファの上に広げる。

ポーリーヌは、ソファの即席のベッドで横になるがテレビがうるさくて眠れない。

セシールは、テレビと照明のスイッチを切る。

アルベールが不満気となる。

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次の日の朝。

セシールとアルベールは朝食を摂っている。

そこへポーリーヌが来る。

ポーリーヌが「靴ひも。」と言ってセシールの椅子に足を乗せる。

アルバールはフランス語で「何やっている?何のマネだ?」と言う。

セシールは靴ひもを結んであげながらポーリーヌに「椅子に靴を乗せてはダメよ。」と伝える。

大きな溜息をつくアルベール。

セシール「パンにチョコ?」

ポーリーヌ「チョコ!」

セシールがパンにチョコを塗って、ポーリーヌに渡す。

アルベール「世話が焼ける。」

セシール「今日は何したい?」

ポーリーヌ「ポレットの所。」

セシール「好きなことは?」

ポーリーヌ「ポレット。」

アルベールは、「今日は美術館に行く約束だろう。」とセシールに言う。

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美術館にて。

3人で美術館に来ている。

アルベールが美術品に夢中になって、セシールにフランス語で説明している。

アルベールが話している間にポーリーヌがいなくなってしまう。

セシールは慌てて探しに行く。

ポーリーヌは、美術館のソファで知らない人の真横に座っている。

セシール「よかった、どこへ行ったかと。もう飽きた?」

ポーリーヌ「わかんない!」

セシール「何が?」

ポーリーヌ「アルベール。」

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おしゃれなレストランで、昼食を食べる3人。

ジュースを一気飲みするポーリーヌ。

ジュースに入っている氷を”石”と表現するポーリーヌ。

アルベールとポーリーヌは、お互いの言葉が通じず理解できない。

アルベールはフランス語、ポーリーヌはオランダ語しか話せない。

アルベールは「うんざりだ、何を言っているか分からない。」とセシールに言う。

セシールは「お互い様よ。ポーリーヌもそう言っているわ。」と笑う。

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夜、フラワーカーペットの祭典に行く3人。

大広場の一面に花がカーペットのように敷き詰められている。

花が大好きなポーレットはとても喜んでいる。

アルベールは対照的に人混みが苦手な様子でイライラしている。

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夜。

セシールとアルベールの寝室にポーリーヌが入ってくる。

ポーリーヌ「眠れない。ここで。」

ポーリーヌはセシールと一緒に寝たいと言う。

アルベールは、怒りながら寝室を出ていく。

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ポーレットにフラワーカーペットで撮ったポーリーヌの写真を送る準備をしているセシール。

メモにポーレットの住所を書く練習をしているセシール。

ポーリーヌは一緒に住所を思い出しながら、嬉しそうに眺めている。

セシールはメモをぐちゃぐちゃにして捨てるが、ポーリーヌはそのメモを大事そうに拾う。

アルベールの美術の本が机の上に置いてあり、それを見るポーリーヌ。

ポーリーヌはお気に入りの包装紙を破るように、その本の1ページを破ってしまう。

それを見てアルベールが大きな声でポーリーヌに怒る。

アルベールは「もう我慢できない、限界だ。」とセシールに言う。

ポーリーヌは、アルベールが怒っている最中でもあるのに関わらず、今度はオルゴールを鳴らす。

ポーリーヌは、アルベールにまた怒鳴られ、セシールからも注意される。

ポーリーヌは、アルベールの大きな声に驚く。

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ポーリーヌは、ソファで寝ながらポーレットの家の住所が書かれたメモを握りしめながらオルゴールで”エリーゼのために”鳴らしている。

ふと棚の上に置いてある財布に目をやるポーリーヌ。

ポーリーヌは財布からお金を抜き取り、そのまま外出してしまう。

フラワーカーペットの祭典があった広場に行ってみるが、そこにあった沢山の花は片付けられてしまっていた。

タクシーの窓をたたくポーリーヌ。

タクシーの運転手にポレットの家と言いながら住所が書かれたメモを渡す。

タクシーに乗り、ポーレットの家を目指すポーリーヌ。

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ポーレットの店にて。

ポーレットが店番をしていると、ポーリーヌが入って来る。

ポーレット「どうしてここに?」

ポーリーヌ「花を見たよ。セシールと一緒にクレープ食べたの。アルベールが怒ってる。セシールにこれ(オルゴール)をもらったの。音楽だよ。」

ポーレット「どうやって、ここに?」

ポーリーヌ「タキシー(タクシー)」

ポーレット「セシールは?」

ポーリーヌ「家に。」

ポーレット「ポーリーヌ、勝手なマネしちゃ困るわ。もう振り回されるのはイヤ。セシールも無責任ね。一体どういうつもり?」

そこへセシールから電話が掛かってくる。

ポーレットはポーリーヌが店に来ていることを伝える。

ポーレットが黙って家を出たことは初めてで、セシールにはもう任せられないと。

電話の最中、お構いなしのポーリーヌはお気に入りのお店の包装紙を破り取っていく。

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障害者施設にて。

入所者が手紙に絵を描いている。

ある入所者が靴のマジックテープを貼りなおしている。

その様子をじっと見ているポーリーヌ。

ポーレットは、施設での活動について職員から説明を受けている。

入所の手続きをするポーレット。

施設の職員に、お気に入りの包装紙の切れ端を渡すポーリーヌ。

入所は空室の順番待ちであることを伝えられるポーレット。

順番待ちは3か月以上と聞き、驚くポーレット。

ジュースの中の氷を”石が入っている”と言いながら、出されたジュースを飲み干すポーリーヌ。

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施設からの帰り道。

ポーリーヌ「お店に住みたい。」

ポーレット「施設に入れば、すごくいい部屋がもらえるわ。」

ポーリーヌ「欲しくない。」

ポーレット「庭の花に水をやる楽しみもあるわ。」

ポーリーヌ「やりたくない。」

夜、不安を感じながら眠るポーリーヌ。

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海辺のアパートの下見するためにビーチを歩くポーレットとポーリーヌ。

ポーリーヌ「靴のひもが!」

また、靴ひもがほどけてしまっている。

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靴屋さんにて。

靴ひもがない革靴を選ぶポーレット。

ポーリーヌはダメだと言い、マジックテープの運動靴を指さし、あれがいいと伝える。

ポーリーヌは、運動靴を履いてマジックテープを貼りなおし、「コレ!」と言う。

ポーレットも納得し購入する。

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海辺のアパートを下見するポーレットとポーリーヌ。

不動産屋「早く決めないと、すぐ売れてしまいますよ。」

ポーリーヌ「見て、ポレットがくれた新しい靴。」

不動産屋は、ポーリーヌに何も答えない。

不動産屋「裏に浴室がありますよ。」

ポーレット「狭いわね。この値段ならもっと豪華かと。」

不動産屋「一等地ですから。」

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海辺のレストランにて。

ポーリーヌ「石が入ってる。」

ポーレット「それは氷よ。コーラを冷やすためなの。」

ポーリーヌ「この家、寒いね。」

ポーレット「家じゃなく、アパートよ。」

ポーリーヌ「パパート。」

ポーレット「ここに住むの。よければヴァカンスに来てよ。ねえ、聞いてる?」

ポーリーヌ「うん。」

うれしそうではない様子のポーリーヌ。

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ポーレットのお店にて。

店のショーウィンドウに”閉店セール”のポスターを貼るポーリーヌ。

お肉屋さんの女性が、店でボタンを探している。

ポーリーヌは、脚立に乗りながら商品の箱を整理している。

お肉屋さんの女性「もう会えなくなるわね。寂しいわ。施設に入るんでしょ?」

ポーリーヌ「入らないよ、ずっとここにいる。」

お肉屋さんの女性「一人ぼっちで、この店に?」

ポーリーヌ「一人じゃない、ポレットと。」

お肉屋さんの女性「それはムリよ。だってポーレットは店を閉め、よその町へ行くのよ。」

ポーリーヌ「ウソだ!そんなこと絶対にさせない!」

お肉屋さんの女性「怒らなくてもいいでしょ。嬉しくないの?海辺の家にヴァカンスに行けるじゃない?」

ポーリーヌ「行きたくない!ずっと、ここにいる!」

ポーリーヌは、そう言うと持っていた商品の箱を落としてしまう。

そこへポーレットが店の奥から焦ってやってくる。

ポーレット「下りなさい、ポーリーヌ。落ちたら大変よ。気を付けて、一体どうしたのよ?」

お肉屋さんの女性「急に怒って。」

ポーレット「座って、そんなに興奮しないでよ。」

お肉屋さんの女性「怒ってもムダよ。」

ポーレット「何の事?」

お肉屋さんの女性「彼女に話を。」

ポーレット「ポーリーヌが傷つくようなことを?」

お肉屋さんの女性「言わないわよ。」

ポーレット「トボケないで。聞こえたわよ。意地が悪いんだから!」

お肉屋さんの女性「ごめんなさい。」

ポーレット「あら、そう!」

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家で朝食の準備をしているポーレットとポーリーヌ。

ポーリーヌはポーレットのパンも用意し、以前は自分で出来なかったバターやジャムをパンに塗っている。

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公証人の前。

ポーレット「私、よく考えて決心しました。姉の面倒はみません。財産の相続を放棄します。お金は要りません。」

セシール「そんな!私に相談もなく。」

ポーレット「マルタみたいに献身的な世話はできないわ。」

セシール「だけど・・・」

ポーレット「あんたは黙ってて。エラそうな口きく資格ないわ。家族を捨てて都会へ行ったくせに勝手よ。遺産だけは取りに来る。」

セシール「金目当てだと?」

ポーレット「それ以外、何がある?」

セシール「私の意見も聞いてよ。」

公証人「そうですね、じっくり話し合ったほうがいい。」

セシール「私、無視されてる。いつもそうよ、私の言うことに耳を貸さない。一人で頑張ってね。帰ります。ご勝手に、私はもう口を出さないわ。」

そう言うとセシールは帰ってしまった。

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ポーレットの最後のオペレッタの公演。

ポーレットのキャリアは30年もあるそう。

ポーリーヌは、控室のスピーカーからではなく、観客席から舞台を観ている。

司会者がポーレットの長年の活躍を労っている。

ポーリーヌ「ポレットは私の妹!」

そう言うと、会場は温かい笑いに包まれる。

ポーレットは以前のように怒ってはなく、舞台から笑っている。

ポーリーヌも嬉しそうに笑っている。

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最後の公演が終わり、舞台上で寂しさを感じるポーレット。

念願の海辺のアパートに越したポーレット。

冬の寒さの中、海辺のベンチで1人で海を眺めている。

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1人でアパートで荷ほどきをしているポーレット。

お気に入りの陶器の人形を出すが、お店では美しく可憐に見えた人形の顔が、ここでは、気のせいか寂し気な様子に見える。

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施設で暮らすポーリーヌ。

施設での創作作業に興味が湧かないポーリーヌ。

職員さんがポーレットの誕生日に花のカードを送ろうと言うと、カードに色を塗り始めるポーリーヌ。

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海辺のレストランで1人食事をするポーレット。

好きなシチューのパイ包みを注文するが、世間話にのらない素っ気ないウエイターが対応する。

ポーレットが、ふと隣の席を見ると、コップに入った氷が目に入る。

ポーレットは、ポーリーヌが氷を”石”と言っていたことを思い出し、1人で思い出し笑いをする。

その様子を不思議そうに見る周りの客。

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施設でカードの花に色を塗っているポーリーヌ。

切手を収集している入所者の男性が話しかけてくる。

ポーリーヌは、返事をしない。

男性が、切手をカードに拳でバンと音を立てて貼り付ける。

マルタの葬儀の準備の切手貼りで、自分が怒られたことを思い出したポーリーヌ。

ポーリーヌ「静かに!ポレットが怒るよ。」

男性「君、ポレット?」

ポーリーヌ「私じゃないよ。私の妹なの。」

花に色を塗っているポーリーヌを見て、花の切手を差し出す男性。

ポーリーヌは、切手を受け取る。

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海辺のアパートに友人達を招いて、お茶をしているポーレット。

友人達は、噂話で盛り上がっているが、ポーレットは気が乗らない様子。

友人の1人がポーリーヌが作ったカードに目が留まる。

ポーレットは、カードについて説明しようとするが、噂話で話が流れてしまう。

友人達といるにも関わらず、寂しげなポーレット。

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施設で入所者の男性とポーリーヌが、お互いの趣味を見せ合っている。

男性は、ポーリーヌに花の切手を渡す。

ポーリーヌは、それをアルバムに挟んでいく。

今度はポーリーヌが、花柄の包装紙を男性に渡す。

2人とも楽しそうにしている。

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冬の海辺のベンチに1人で座るポーレット。

ポーリーヌのことを思い出している。

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ポーリーヌがポーレットのアパートに遊びに来る。

海辺のベンチに2人で座って、花の切手が挟まれたアルバムをポーレットに見せているポーリーヌ。

2人は楽しそうに時間を過ごしている。

風が吹き、アルバムに挟まれた切手が飛んでいく。

海辺には鳥が飛んでいる。

ポーリーヌは「鳥だ」と言って立ち上がる。

ポーレットも「鳥ね」と答える。

海辺に飛ぶ鳥を2人で眺めている。

まとめ

今回の映画は、2001年ベルギー・フランス・オランダ合作の「ポーリーヌ」をご紹介しました。

この映画には日本語吹替がありませんでしたが、ポーリーヌのたどたどしい言葉に親近感が湧きました。

アルベールとポーリーヌは言語が違うことで意思疎通ができず、相手を理解できませんでした。

また、言葉が苦手な障害者の歯がゆさを、皮肉をもって接していたお肉屋さんの女性。

障害者を取り巻く社会に対する課題が表現されています。

ポーリーヌは大好きなポーレットと接するうちに、少しずつ成長していきます。

靴ひも問題を解決し、自分で朝食の準備をするようになります。

ポーレットは、仕事を引退し1人になった時、今までの価値観では自分は幸せになれないことに気が付きました。

ポーリーヌは施設で、ポーレットは海辺のアパート、セシールは恋人と。

高齢になり、人生と葛藤しながら、それでも生きていく姉妹。

かまぼこ
かまぼこ

美しさの中に、人間臭さも感じる素敵な映画です。

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