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発達障害の娘(ちくわ)の母のかまぼこと申します。
2010年にちくわが3歳の時に発達障害と診断され、言葉がいつ出るか分からない状態の中、将来への不安で精神的に辛い日々を過ごしていました。
そんな中、ちくわの表現の手段は言葉ではなく絵を描くことでした。
ちくわは、人とは違う感覚があるのだろうと感じていましたが、画家の友人をきっかけに共感覚という言葉を知りました。
この記事では、共感覚と絵を描くことがどのような関係にあるかを綴っています。
多数派とは違う発達障害の特性が、この不思議な感覚を導いているのかもしれませんね。
私の小さな経験のご紹介ではありますが、不安でいっぱいの状況から少しでも今後の療育やお子さんの成長に向けて、何かのお役に立てることができれば幸いです。
言葉が出るより前に絵を描く
ちくわは、言葉が出る前から絵を描いていました。
保育園に入る前は、朝起きてからずっと絵を描いて、お昼ごはんを食べたら夕方までずっと絵を描くという生活をしていました。
絵を描いていないのは、食事・排泄・睡眠など生理欲求の時ぐらいでした。
絵自体は、上手とはとても言い難いものでしたが、とにかく一心不乱に描き続けるのです。
保育園時代は言葉が少なかったので、代わりにちくわの絵を見て保育園での出来事を知ることができました。
あまりにたくさん描くので、紙とクレヨンの消費が激しかったです。
クレヨンは、こんな感じで描ける限界まで使っていました。
そして色が足りないとパニックになるので、常時ストックしていました。
最近ではクレヨンはあまり使わなくなり、色鉛筆が多いです。
当時、我が家の資源回収は、ちくわが描いた紙で山盛りでした。
私には絵心がまったくないので、絵を描ける人に憧れていました。
手から絵が出てくることが、魔法のように感じます。
美術館も大好きでよく行きます。
まさか我が子が、こんなに絵を描く子になるとは、想像もしていませんでした。
アートスクールへ
私の同級生に、たまたま本格的な日本画家さんがいました。
その人にちくわのことを相談してみました。
知り合いがアートスクールやっているから、行ってみたら?
障害のある子も何人か来てるよ。
よし!
まずは体験してみようと思い、当時5歳のちくわをアートスクールに連れて行きました。
アートスクールの先生の人柄も気に入り、すぐに入会しました。
アートスクールでは、アクリル絵の具で石やTシャツに絵を描いたり、能面を作ったりと、本人も楽しんで13歳の現在も通っています。
最初、流し台まで絵具の水を運ぶのが難しくて、こぼしてしまうこともありましたが、今では後片付けまでしっかりできるようになりました。
共感覚とは
一心不乱に絵を描いている時、ちくわは何を考えているんだろうと不思議に思って画家の友人に聞いてみました。
絵を描いている時ってどんな感じなの?
無心だよ。
僕の場合は、共感覚があってそれを感じているよ。
ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象をいう。
例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、味や匂いに、色や形を感じたりする。
これまでに150種類以上の共感覚が確認されている。
絵を描いている時、色の味がするんだよ。
そんな感覚が存在するとは、画家の友人に聞くまで知りませんでした。
不思議ですよね。
ちくわにも聞いてみました。
絵を描いている時に、味って感じる?
うん。
水色はサイダーの味がする。
黄色はレモンだよ。
肌色(うすだいだい)は何も感じないよ。
どうやら、ちくわにも共感覚らしきものがあるようでした。
まとめ
ちくわにとって絵を描く事は、生活の一部となっています。
自分の中のイメージを絵として表現し続けています。
ただ手先が不器用なので、上手な絵とは言い難いです。
しかし、私はちくわの絵が大好きなので、絵が完成するとよく褒め、絵に関して質問します。
そうすると、ちくわもすごく嬉しそうに応えます。
小学6年生の時にある作品展にちくわのポスターが入賞しました。
絵のタイトルは、「東京のビル(の間)にある皇居」です。
オリンピックの話題が盛り上がっていた頃に、よくテレビで目にしたのだと思います。
ちなみに我が家は、東京からだいぶ離れた地方です(笑)