いつものルーティンが崩れる
平日は、時間通りにお決まりのルーティンがあります。
ちくわが中学生になり、部活が始まりました。
ちくわは、とにかく絵を描く特性があるので、美術部に入りました。
部活があると下校時間が遅くなります。
小学生の時は部活は入らずに、放課後等児童デイサービスのお世話になっていました。
ちくわが利用している放課後等児童デイサービスは17時までですので、下校時間が17時を過ぎる場合は、私が直接中学まで迎えに行きます。
中学と自宅の距離は、約4km。
ちくわは、自転車に乗れないのと不注意満載なので、中学への通学は車で送迎しています。
仕事を終え、スーパーで買い物をし、その足で中学に向かいます。
その日は、金曜日でした。
ちくわを中学でピックアップすると、落ち着きがありません。
早く家に帰って!何で車(のスピード)遅いの!
中学の周りは、道が狭くて危ないからだよ。すぐ家に着くよ。
早く!遅くなるなら部活やめる!
こんな感じの会話となります。
金曜の夜は、YouTubeを見るルーティン
急いでいる理由は、金曜にYouTubeを見ると本人が決めているからです。
金曜に決めている理由は、次の日が休みなので、時間に少し余裕があるからです。
金曜の帰宅後のルーティンは下記のとおりです。
17:30 帰宅
17:35 お風呂
18:00 宿題
18:30 夕食
18:50 YouTubeタイム
私も金曜は、ゆっくり作業したいので、夕食を作る時間が遅くなってしまいがちです。
その日、夕食が出来たのは、18:45でした。
YouTubeタイムまで、5分しかありません。
ちくわは、時計を何度も見て、怒りながら「時間がない!時間がない!」と言ってパニック状態。
食事は、顔を真っ赤にして、口に押し込みます。
時間はたっぷりあるよ。
ゆっくり食べて。
と言っても、本人には届きません。
ゆっくり食べないと、(YouTubeを見る)タブレットをもう渡さないよ!
こんなやり取りが毎週続くので、疲れてしまいました。
障害者相談支援センターの相談員さんに相談
ちょうどその頃、デイサービスの受給者証の更新で、障害者相談支援センターの相談員さんと面会する機会がありました。
障害者相談支援センターの相談員さんには、市に提出するデイサービスの利用計画書を作成してもらっています。
相談員さんに、このルーティンについて困っていることを相談してみました。
すると、意外な回答をいただきました。
「言っても難しいでしょうから、時計を遅らせてみてはどうですか?きっと時計をすごい見ていますよね。」
私は、それを聞いてハッとしました。
『そういえば、時計をすごい見てる。私も。』
毎日の仕事や家事に追われ、私自身がきっちりルーティンで過ごしていることに気が付きました。
その証拠に、我が家のそこらじゅうに時計が置いてあります。
『しかし、電波時計を遅らせるのってどうやるんだろう。時間を戻すのも手間だから、とりあえず時計を隠せばいいのかな。よし、金曜の夜だけでも時計を隠してみよう。』
いざ時計を撤去!
一度試してみようと思い、ちくわに事前通告しました。
金曜の夜は、時計を隠すからね。分かった?
ダメ!
でも、隠すからね。
念のため、本人に事前通告をしておき、いざ、金曜の夕方になりました。
ちくわが帰宅し、いつものお風呂に入ります。
その間に、部屋にある時計を撤去し、隠しました。
全部で4個もありました。
お風呂を出たちくわが、真っ先に時計がないことに気が付きました。
時計がない!
もうお母さんなんていらない!
と、悪態が始まりました。
その時、父親の帰宅です。
ちくわが大好きな優しい父親です。
食事の準備をしながら、ちくわの様子を見てみると、父親に寄り添って本を読んでいました。
パニックにならず、意外に落ち着いているちくわを見てホッとしました。
時間に縛られ過ぎたのは私でした
結果的に、夕食も落ち着て摂ることができて、その後は、大好きなYouTubeタイムを満喫していました。
今回のことで、ちくわが異常に時間にこだわっていたのは、私の影響もあったのかなと少し反省しました。
平日の朝は、それこそ分単位で動いており、帰宅後も、次の日の仕事に集中する為に必要な睡眠時間を確保すべく、夜の家事も、時間に追われて過ごしていました。
平日は難しいですが、金曜と土曜だけでも時計を外すして過ごしてみようかな。