保育士さんを困らせた行動15選【発達障害】主治医Q&A集

  1. 保育士さんを困らせていることの洗い出し
  2. 4歳6か月
    1. Q1 トイレの場所、水道の場所などのこだわりが強くなっている
    2. Q2 活動の節目(外遊びの終わりの時など)の気持ちの切り換えが苦手
    3. Q3 やってはいけないことを伝えても、かまってもらえると思い、繰り返しいけないことをしようとする
  3. 4歳10か月
    1. Q4 イス取りゲームで座れずにパニックになることがあるので、その際はどうしたらよいか
    2. Q5 友達との関わりが増えてきたが、後ろから乗る、強く引っ張るなどの姿があるので、どう関わり方を知らせ、友達との関係を深めていったらよいか
    3. Q6 集団で話を聞いたりする時に、フラフラ歩き回ったり、寝転んだりすることが多い
  4. 5歳2か月
    1. Q7 発する言葉は増えてきているが、場面にそぐわない言葉を言うことが多い
    2. Q8 自分で着脱などをしようとしているが、集中できずにいることもある
    3. Q9 物事などを今はなるべく端的な言葉で(「○○します」など)伝えるようにしているが、視覚的に知らせていった方がいいのか
  5. 5歳7か月
    1. Q10 言語の面で伸びてきているが、意味を理解して言っているのかがわからない
    2. Q11 身の回りのことをする時、途中で気がそれてしまうので、個別で声をかけたり、絵カードを使用している
  6. 5歳11か月
    1. Q12 友達から行動が遅れてしまうと、キーと奇声を発し、泣いて軽いパニックになる
    2. Q13 手洗い時などで、衣服が濡れてしまうと、所かまわずその場で脱いでしまい、制止をすると泣いてパニックになる
    3. Q14 ブランコで遊ぶことが好きでよく遊んでいるが、順番待ちや交代することが難しい
  7. 6歳4か月
    1. Q15 特定の子に対してたたいたり、髪の毛を触ったりし、相手の子が「嫌だ!」と言っても本人は、笑って反応を楽しんでいる
  8. まとめ

保育士さんを困らせていることの洗い出し

加配のある保育園に転園した後、4か月毎に発達センターの主治医の診察が始まりました。

私は診察の前になると、ちくわの担当の保育士さんに困っていることを聞いて、主治医に尋ねていました。

保育士さんに、「困っていることは何ですか」と尋ねると、毎回、具体的に教えてくれました。

保育士さんは、正直に答えてくれるのでグサッと来る時もありましたが、現状を直視しないといけないと思い、続けていました。

今回は、その困っていることに対する主治医からの実際の回答をQ&A方式でまとめました。

かまぼこ
かまぼこ

4歳6か月から6歳4か月までの間の記録の中から15問を抜粋しました。

4歳6か月

Q1 トイレの場所、水道の場所などのこだわりが強くなっている

主治医
主治医

今の発達状態から、こだわりが増えることは予想されない。

もし、こだわりが増えるようならば、こだわりを許すものと許さないものを明確に分ける必要がある。

Q2 活動の節目(外遊びの終わりの時など)の気持ちの切り換えが苦手

主治医
主治医

難しい。

切り換えが出来ない時と、出来る時の違いを探るため、場面の共通性を探す。時間(午前or午後、間隔)、行動の内容など。

ABA(行動療法)における機能分析をする。

Q3 やってはいけないことを伝えても、かまってもらえると思い、繰り返しいけないことをしようとする

主治医
主治医

ABA(行動療法)による問題行動を起こす要素として考えられる4大強化子(要求、回避、注目、感覚刺激)の注目によるもの。

注目を求めるということは、その行動の直前にかまってもらえない状態があったと予想される。

対処法① 出来るだけかまってあげる。

対処法② ABAによる消去とDRO(他行動文化強化)を実施する。

4歳10か月

Q4 イス取りゲームで座れずにパニックになることがあるので、その際はどうしたらよいか

主治医
主治医

現在の言葉の発達から、2歳後半~3歳程度の発達状態である。そのくらいの子供にとって嫌なことがあると、駄々をこねることは普通である。よって、小さい子をなだめるように、「よしよし」としてあげればよい。

Q5 友達との関わりが増えてきたが、後ろから乗る、強く引っ張るなどの姿があるので、どう関わり方を知らせ、友達との関係を深めていったらよいか

主治医
主治医

コミュニケーションを消さないように、友達が嫌がる行動を嫌がらない行動と置き換える。

後ろから乗る→肩をポンポンとして振り向いてもらい、じゃんけん。

強く引っ張る→握手する。     

他には、「朝、何食べた?」などの友達が嫌がらない簡単な質問をする。

Q6 集団で話を聞いたりする時に、フラフラ歩き回ったり、寝転んだりすることが多い

主治医
主治医

理解出来ない話を聞いても本人は面白くないのは当たり前なので、ある程度(最初の5分とか)区切りをつけて別で遊ばせる。

5歳2か月

Q7 発する言葉は増えてきているが、場面にそぐわない言葉を言うことが多い

主治医
主治医

「発することを楽しんでいる」について、本人はいろいろしゃべりたいと思っているが、「手持ちのカード」が少ないので、繰り返し同じカードを使うしかないという状況である。

Q8 自分で着脱などをしようとしているが、集中できずにいることもある

主治医
主治医

考えられる方法は以下の3つ。

① その都度声かけ。

② 更衣室的なものを作る(ダンボールで仕切るなど)。

③ ②の状況を作った上で、「今ここだよ」というのが分かるような手順書を作る。

Q9 物事などを今はなるべく端的な言葉で(「○○します」など)伝えるようにしているが、視覚的に知らせていった方がいいのか

主治医
主治医

現物や動作を見せながら「○○します」でもよい。

視覚的(カードや手順書)に知らせてもいいが、上記のやり方で分かれば必要ない。

5歳7か月

Q10 言語の面で伸びてきているが、意味を理解して言っているのかがわからない

主治医
主治医

意味は分からずにパターンから入っていって、だんだん正しい意味の使い方になっていくという感じだと思います。

なので、まずは第三者からみて違和感のないパターンのフレーズを定着させて、(本人の実際の思いとは違っているかもしれないですが、それでも)だんだん意味をなじませていくのではどうでしょうか。

Q11 身の回りのことをする時、途中で気がそれてしまうので、個別で声をかけたり、絵カードを使用している

主治医
主治医

それでいいと思いますが、あとは動線の調整ですかねえ。

5歳11か月

Q12 友達から行動が遅れてしまうと、キーと奇声を発し、泣いて軽いパニックになる

主治医
主治医

理想論かもしれませんが、気分が上がりかけてきたところで、比較的簡単な課題や指示、少し地味な手遊びなんかをはさみこんで「ガス抜き」するのがよいかもしれません。

上がりきってしまうと、難しいと思います。

Q13 手洗い時などで、衣服が濡れてしまうと、所かまわずその場で脱いでしまい、制止をすると泣いてパニックになる

主治医
主治医

濡れそうな活動の前に、「着替えは○○」と合言葉で確認したり、あえてパニック中は何らかの視覚支援を取り入れてみるぐらいが考えられますが、うまくいくかどうかは何とも云えないところです。

Q14 ブランコで遊ぶことが好きでよく遊んでいるが、順番待ちや交代することが難しい

主治医
主治医

普段から(家でも園でも)、大人との間で、時間を決めて交代という練習を、少し意識してやっておくぐらいしかないだろうと思います。

6歳4か月

Q15 特定の子に対してたたいたり、髪の毛を触ったりし、相手の子が「嫌だ!」と言っても本人は、笑って反応を楽しんでいる

主治医
主治医

特定の子に対してちょっかいを出すことについては、その行為を止めさせるだけでは本人のストレスにもなり根本的な解決にはなりません。

ちょっかいを出すやり方を変えさせること。

例えば、芸人のような一発芸をしたり、相手の子が喜ぶ変顔をしたりして、相手の子もそれに乗るといったコミュニケーション。

そのコミュニケーションは、家でお母さんと練習していれば、自然と保育園でも出で来るでしょう。

まとめ

今回は、以上の15問をQ&A方式でご紹介しました。

当時は、1つ1つの出来事に頭を悩ませていました。

パニックで泣き叫んでいるちくわをどう対処していいのか。

お友達に迷惑を掛けてしまって、保護者さんを怒らせていないのか。

心配は尽きませんでしたが、これらの問題は、ちくわ本人の成長とともに、いつの間にか解決したことが多かったです。

今現在、困って悩んでるお母さんへ、何かのヒントとなれば幸いです。

かまぼこ
かまぼこ

保育士さんには、感謝感謝です。

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